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今夜の番組チェック



(第1集)


川柳東浦の会の会報「ちたの風」に掲載された句を
1980年4月の第1号から順に整理し、できた分から
掲載していきます。最終号(2001年11月・260号)
で何句になるのか私自身も楽しみです。

     (掲載月の説明 : 198004=1980年4月号)  

 

No 掲載月
251 自然淘汰そうして私に家族がある 198301
252 暗闇の長さに負けた蝉の殻 198301
253 その先を無心にみつめ駅に着く 198301
254 口車に乗っているきのう今日明日 198301
255 不況風にさからいきれぬ凧の足 198301
256 老母は読経えんえんえんと冬をゆく 198302
257 西高東低わたしの進路定めかね 198302
258 魑魅魍魎それでも時計は刻を打つ 198302
259 世の中が素直にみえる初詣 198302
260 油田捜しに向かいます通勤列車 198303
261 石油一滴二滴と母がいてくれる 198303
262 石油商の不協和音に慣れた耳 198303
263 足の冷え想いはどこまで続くこと 198303
264 バスが揺れ腰の弱さを見破られ 198304
265 この町を知りつくしたとバス走る 198304
266 終バスが遅れ夫婦がまだ続き 198304
267 髪の毛を染めると見える他人のこと 198304
268 夕焼けに染まる優しい父です 198304
269 愛児らをかってに染めるブラウン管 198304
270 春や春 反抗期を控えてます 198304
271 大地に鍬を入れ五月病は知らぬ 198306
272 大地からもらった命老母とあり 198306
273 履歴書を大地にしるす父の遺産 198306
274 父になろうと玉子焼き覚えます 198306
275 ドアホンを二度とならさず父帰る 198306
No 掲載月
276 鉢植えの松そのままに父の旅 198306
277 竹やぶに竹の子見えぬ核家族 198306
278 私ばかり叱る父の日の父の手 198307
279 雨合羽に包む身は戦好き 198307
280 自爆剤を秘かに包む老農夫 198307
281 包装紙をいく枚求め共稼ぎ 198307
282 遠景のライバルとなら握手する 198308
283 幸せですと堂々言いきる手があって 198308
284 梅雨空やふところ手して男いる 198308
285 絶縁状も運びます老郵便夫 198308
286 少年の前で止まった道路工事 198309
287 学期末思考の止まる凡夫凡婦 198309
288 鳴きやまぬ蝉をとがめるああ夫婦 198309
289 猛暑猛暑うわさ話は続きます 198309
290 盆踊り踊りぬき明日がやってくる 198310
291 泣き寝入りするころの顔我が子です 198310
292 泣き顔を手鏡にうつす鬼がいる 198310
293 新盆を過ぎて泣き顔見せません 198310
294 空箱の意味がわからぬ浦島太郎 198310
295 絵のない絵日記を責めるカウンセラー 198310
296 週末に背負うもの無く旅に出る 198310
297 虹は虹母は我が子を許したり 198311
298 虹を背に下り坂を下りきる 198311
299 虹色のネクタイ前に細る首 198311
300 月白く夫婦の会話とだえがち 198311


No 掲載月
201 ひかえめに長生きをしたと大樹なり 198205
202 病名を隠して老いた木をなでる 198205
203 秋は去年と同じで気を持ちなおし 198205
204 一日の看病の後獏捜す 198205
205 慰めの言葉に曇るガラス窓 198205
206 星の数と余命ひそかに比べている 198205
207 知らなかったとは言えぬ氷柱の命 198205
208 父が逝くその夜時計の音がする 198205
209 その家の不幸を知らぬ蜘蛛の糸 198205
210 父を迎えて律儀になった墓の石 198205
211 冬草は今やすらかに土となり 198205
212 鬼がわら大きな夢をみているか 198206
213 父が逝きひとまわり大きく 母 198206
214 行商人大きな話置いてゆく 198206
215 贈与供応この池に青い鯉泳ぐ 198206
216 彼岸からやさしい風を贈られる 198206
217 吉凶を問わないままの贈答品 198206
218 青葉青葉に目薬を買い求め 198206
219 肩丸め反核を言う やがて夏 198207
220 なで肩の男に太い生命線 198207
221 四十肩論語を少し読んでみる 198207
222 傘さして教会の前に男立つ 198207
223 反省を促す傘が駅にある 198207
224 人恋しベンチに傘を忘るるか 198207
225 彼岸前 母のコスモス咲きました 198210
No 掲載月
226 にわか雨母とコスモス濡れている 198210
227 体制の中を通勤列車がつぎつぎ 198210
228 ライバルのケーキを贈る終戦日 198210
229 その先を問わないままにケーキ喰う 198210
230 手作りのケーキで絆が買えますか 198210
231 胃が痛く残暑確かなせみの声 198210
232 ぶどう狩り帰りの友は三人となり 198210
233 雨一滴ぶどうを抜けてぶどう色 198210
234 何気なくもいだぶどうが青かった 198210
235 ぶどう畑に登校拒否児はいない 198210
236 ぶどう喰う罪の数ほど食べてみる 198210
237 酒こぼれやはり貧しき腹にしむ 198211
238 陽ざしがこぼれ明日は信じます 198211
239 恩知らず手から水がこぼれ出す 198211
240 早々と答えを出して無信心 198211
241 台風がそれて今年の答えなり 198211
242 イチたすイチの答えがない夫婦です 198211
243 山脈越えて山脈に居る壮年 198212
244 山また山で男は早起き続けます 198212
245 山脈を前に口数重くなる 198212
246 さみしさを内に秘め柿渋くなる 198212
247 さみしさの束がある宝くじ売り場 198212
248 流行を追いかけ女さみしくないか 198212
249 椿落花 大地の痛みわがものに 198301
250 自然体好きな男の厭世観 198301


No 掲載月
151 信号機に来て白髪は増えつづけ 198110
152 妻と子のサインは知らぬままでよい 198110
153 サインひとつで秋はまもなく君の背に 198110
154 終戦日からブランコはこわれたまま 198110
155 ブランコを忘れた頃より傷をもち 198110
156 ブランコの止まる朝まで待てよ父 198110
157 貧弱な指で描いた桃太郎 198110
158 指輪のない指で正夢描きます 198110
159 罪状は美しさとあり葉鶏頭 198111
160 子供の目で見る絵本が美しい 198111
161 美しさに溺れた花から落ちていく 198111
162 僕の背後から始まる広い道 198111
163 道幅を飛べるまで待つかえるの子 198111
164 親子不和 東へ続く道さがす 198111
165 若くして西へ西へと続ける旅 198111
166 柿の実は落ちて安らぎ覚えたり 198111
167 半生をすぎて庭には菊植える 198112
168 菊の香に負けぬ愛なら買いましょう 198112
169 菊の香に無縁に父が日記書く 198112
170 公園にひとりたたずむ旅も終わり 198112
171 旅だった青年に罪なお残る 198112
172 旅と念仏に秋深くさまよいぬ 198112
173 鈍痛のままに大根白くなれ 198112
174 大根の白さに似たり悔いている 198112
175 老夫婦いのちの辞書をひいている 198112
No 掲載月
176 ガラス拭いて内緒話は聞きません 198201
177 艶聞にビンビンうなるガラス窓 198201
178 絵表紙の裏を見ているガラスの目 198201
179 雪降って序章迎えるつるし柿 198201
180 雪が降る不吉と思うおもわない 198201
181 少し早めに少しやさしい雪が降る 198201
182 目刺し食う男の本音見せぬよう 198204
183 親不孝の批判の中で魚焼く 198204
184 壮年を過ぎた 魚拓になれぬ 198204
185 浮力とは 信じてしまう棺かな 198204
186 家族団らん歌手と父とが浮きあがる 198204
187 嘲笑に耐え水に浮く落ち葉たり 198204
188 おいたちを順々に解く聴診器 198204
189 似顔絵師の前に立って善人になる 198205
190 真夜中を見続けている自画像よ 198205
191 絵馬に書く願いは本音はずします 198205
192 父落ちてふと知る枝のしなやかさ 198205
193 占い師の枝話だけ信じます 198205
194 広い海を見た反骨の戦後かな 198205
195 備中をひとふり父はまだ負けぬ 198205
196 今こそ怒れ怒れ父の足よ 198205
197 鈍行を乗り継いできた鰯かな 198205
198 大樹には大樹の誇り風を喰う 198205
199 曇天も父の行方も定かなり 198205
200 幾ばくの命であるや餅を喰う 198205


No 掲載月
101 別れ際にスルリとみえた赤信号 198103
102 念仏を唱える母のくちびるの色 198103
103 独断が走り続ける老骨者 198104
104 気まぐれな走法に子は膝から負け 198104
105 汗が走り背筋から冷える教育者 198104
106 水面にうつる己のしたたかさ 198104
107 水を汲む妻の背ななお戦いつ 198104
108 水に浮く椿の赤は母の情 198104
109 雨が降るやはり税金おさめよう 198105
110 帰り道を消してしまった雨の罪 198105
111 雨だれが素直にひびく別れです 198105
112 雨だれにふるさとのなまりを思う 198105
113 背な子が泣くとき思う家計簿よ 198105
114 ふるさとの思いがつのる雨あがり 198105
115 風船が子から離れる父ばなれ 198105
116 風船をみあげる顔のまんまるさ 198105
117 風船はどこへ行くのも風の意志 198105
118 ふるさとを焦がれぬ魚ばかり泳ぎ 198106
119 帰り道いつでも出会う雑魚がいる 198106
120 村八分の魚は左へまわっている 198106
121 嘲笑の中できゅうりがよく曲がる 198106
122 沈黙の休耕田で笑う月 198106
123 ライバルが笑い袋を持参した 198106
124 赤い服着て論争がおさまらぬ 198106
125 くちびるの赤さを聞かぬ古かがみ 198106
No 掲載月
126 さようならを一滴で言う赤インク 198106
127 重い荷になってしまったらくだのこぶ 198107
128 生真面目な男で吉日を待とう 198107
129 老木と古い話を始めた悔い 198107
130 人形に知らせてならぬ舞台裏 198107
131 舞台なら大きな夢をえがきます 198107
132 熱狂がやがて哀しい舞台裏 198107
133 墨絵の中を駆けぬけ寂しくなる 198107
134 さみしさがみそ汁の底に沈みこむ 198107
135 ブランコがいつまでもゆれさみしいよ 198107
136 野仏がうたれるままに雨は降る 198108
137 夕立が帰りの道を消してゆく 198108
138 にわか雨良薬しだいににがくなり 198108
139 過去を問うことにもあきた白い髪 198108
140 前髪をかきあげ敗北認めない 198108
141 友情が揺れてもつれる長い髪 198108
142 平和にして団地住まいに飽きた鳩 198109
143 団地からふるさとに嫁ぐ女がいる 198109
144 団地の白さに目があり耳があり 198109
145 まっすぐに夕焼けを見よ現代っ子 198109
146 夕焼けにちちははがいる我がいる 198109
147 夕焼けが罪の意識を隠し持つ 198109
148 離縁状と暑さに狂う信号機 198109
149 遮断機の向こう側では涼しかろう 198109
150 暑い日にどこまで狂う机上論 198109

No 掲載月
51 傷口をみせずに男夏に耐え 198009
52 父に便りを書こう遠い遠い夏 198009
53 真夏日は胸のあたりが痛んでくる 198009
54 あなたの自由にまかせても淡い命 198009
55 七夕にある淡い淡いメルヘン 198009
56 電話線が淡い火を吹く夏便り 198009
57 雑草のない庭やがて死んでいく 198009
58 父と子をつなぐオオバコを探す 198009
59 大らかに水面の影に石をうて 198009
60 遠来の客には妻はみせられぬ 198010
61 それが遺書なのか遠花火がはぜる 198010
62 木偶の坊と言うにはあまりに遠い過去 198010
63 写真の中にもどりやがて話があう 198010
64 残暑かな飾り写真をすげかえる 198010
65 秋迎え天にも過失あると思う 198011
66 秋深く父の行く手をはばむかな 198011
67 延命を考え秋の一人旅 198011
68 僕の駅は鈍行列車も通過する 198011
69 鶏頭の赤がいとしい通過駅 198011
70 無人駅野菊一本おいて出る 198011
71 月がこぼれその一瞬故人に会う 198012
72 月が照り父のゆくえは確かなり 198012
73 月あかく明日のゆくえを問う流人 198012
74 ふるさとのざんしが沈む胃のあたり 198012
75 勘当の背中に重い重い故郷 198012
No 掲載月
76 ふるさとの便りは母の笑顔かな 198012
77 結び目をひとつふやして秋の日に 198012
78 住みついた雲の罪問うおおみそか 198101
79 石うすにざんげのことばつきかため 198101
80 たこあがる少し晴れ間をあげましょう 198101
81 今少し妻の寝息と語りたい 198101
82 冬の陽が言葉少なに話しかけ 198101
83 冬の波許せぬ岩を打ちつづけ 198101
84 信頼は確かに波にゆらぐ舟 198101
85 寒月夜波の話を遠くに聞く 198101
86 夢を買う客はきまって二人連れ 198102
87 赤い花師走の客はひきとめぬ 198102
88 正月の客はオブラートを持参する 198102
89 うつむいた客は背中でしゃべり抜く 198102
90 ちちははの並ぶ背中の月光や 198102
91 星光り幾億年の愛があり 198102
92 胃袋に父の光りがにぶくあり 198102
93 月光は言葉少なに我をせめ 198102
94 行き先を見定めた傘に雪が降る 198103
95 降る雪にふるさと大きく語り出す 198103
96 背信と知りつつ無言の降雪よ 198103
97 反骨の父にふとんが柔らかい 198103
98 柔らかい陽ざしに挑む老夫婦 198103
99 カイロを背に柔らかい母の語り口 198103
100 赤々とした友情すぐに燃えつきて 198103

No 掲載月
1 朝露もただでは落ちぬ男の意地 198004
2 奮戦をとどめて静かな今朝の庭 198004
3 朝の陽がふとんにあって起きられぬ 198004
4 妻が臥し昨夜のままに今朝があり 198004
5 朝刊に不安を包みきっぱりと 198004
6 新築に自作の家具は捨て去られ 198004
7 計画を練ってるうちが意気盛ん 198004
8 雑念と戦うときに句を作り 198004
9 煙突がすっきりと立ち背を伸ばし 198004
10 知らぬ間につくし世に出てそれでよい 198004
11 春風に凡苦流して旅に出る 198005
12 信頼が春一番に揺れている 198005
13 春雨に流れる過去は忘れよう 198005
14 厳しさを忘れて進む春の夢 198005
15 春の陽はおばあさんと地蔵のもの 198005
16 走りきって乗った電車の他人の目 198005
17 吊革のぬくもりがとりもつ仲である 198005
18 満員車孤独のままにすぎてゆき 198005
19 レールからはみ出る楽しさを知ろう 198005
20 十円の席が小さくなる電車 198005
21 終電車酔客一人生きている 198005
22 モクレンが空を仰いで耐えており 198005
23 葉桜でも今年も生きてきました 198005
24 泣きそうな空に今日も負けている 198006
25 塀の向こうを覗いてみても同じ空 198006
No 掲載月
26 五月の空絵の具の足らぬ子が育つ 198006
27 何気なく指輪をまわしてみせる妻 198006
28 スマートなあいさつで今日を閉じておく 198006
29 スマートに歩んでみようカタツムリ 198006
30 夕焼けに父待つ子絵本を見る 198006
31 かけこむ人を待つ余裕もつローカル線 198006
32 降り出した雨かけぬける母の声 198007
33 ずぶぬれのねこにかわいそうとだけいう 198007
34 雨降りにタフな男が薬飲む 198007
35 気の強い男が雨の港へいく 198007
36 歩き疲れてベテランと言われる 198007
37 優しさを求めるねこがただ歩く 198007
38 曇天を歩きました詩がひとつ 198007
39 無思想の男が今日も歩き出す 198007
40 今日会って明日も歩みたい人である 198007
41 父親の扉がほしいあまのじゃく 198007
42 曇天にあけきれないドアがある 198007
43 裏切りを数えているは古時計 198008
44 二十五時を持つ時計はおしゃべりや 198008
45 はと時計ものうげになる昼下がり 198008
46 今夜には沈黙の海がきっと襲う 198008
47 海の色君の言葉でかわるかも 198008
48 会話のない二人は海に助けられ 198008
49 新しい町いもせんべいの味知らぬ 198008
50 妻の菓子平凡な手順で円満なり 198008


【掲載開始:2003年(平成15年)3月20日】


川柳&ウォーク